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正福寺 (千野町)


 正福寺は、真宗大谷派に属し、御本尊は「阿弥陀如来尊像」である。開基は、「祐西」であり、下総の住人で小弓義明が出家し、この地に来て国分寺大圓院に住まいし勧進職を務めた。天文十四年、本願寺第九世證如上人に面謁して、真宗に改宗している。


 本堂は、嘉永六年に火災にあい、仮堂を造ったが、七年後、再び焼失した。現本堂は、文久元(一八六一)年の秋に落成している。京都の西園寺を模して建てられ、現在使っている「喚鐘」には、「文久酉元年願主八田村若連中」の銘があり、この時に寄進されたものである。


 本堂の前には、樹齢二、三百年を経た「多羅葉、金・銀木犀、泰山木等」がある。平成二年、「桂香園のタラヨウを含む古木群」として、七尾市から天然記念物に指定された。


 境内は、竹林に囲まれて早朝から鶯や他の小鳥のさわやかな鳥語が聞かれる所である。


     (文:前住職 生実 昭・第339号 抜粋)

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