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頓聴寺 (飯川町)

 草創の頃は、天台宗の寺院であったらしい。開基として、「祐念」という位牌が伝持されている。「祐念」は、山梨県の等力山満福寺の出といわれている。

 上杉謙信の七尾城攻略の折、焼き討ちにあっている(伝承より)。蓮如上人の吉崎滞在中、文明三年(一四七一年)から八年、転宗して浄土真宗を名乗るようになった。同時に、「頓聴寺」の寺号が確立した。(伝承より)


 江戸時代、前田家の菩提寺として、幾らかの扶持をもらい学僧として専修念佛の道を送ったものらしく、前田家の位牌と「六要抄」が残っている。

 また、石川県で二番目に古い「鏧子(きんす)」がある。「がいもん」とも言い、読経の前後に打ち鳴らすカネの一種である。


             (文:住職・第343号 抜粋)

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